Strategic
Brand
Consulting
ブランド考察
ユニクロは2017年2月期で純利益が前年同期比2.1倍の972億円、ルイビトンは2017年12月期に過去最高の前年比18%増の1兆1200億円の経常利益に達しました。強いブランドは長引くこの不況下においても継続的に業績を上げています。企業が提供する価値と、消費者が期待する価値が一致する、あるいは期待以上のものであったときに、そのブランドは独占的な力を持ち、さらにリピーターを増殖していきます。その結果、企業はさらに長期的な経営戦略の実施が可能となり、より強固なブランド育成の活路を見出していきます。

米国ニューヨークのグラフィックデザイナーの巨匠、ポール・ランドがコーポレートアイデンティティ、CI という考え方を IBMの企業戦略に持ち込んだのは1950年代、そしてその後高い芸術性でCI を広めていったロサンゼルスのソウル・バス、さらにデザイン会社を多国籍企業に対応できる大きな企業組織にしたサンフランシスコのウオルター・ランドー、こうした先駆者達の貢献で、社会での企業活動におけるグラフィックデザインの役割が増していきました。企業のグローバル化、複雑多重化に拍車はかかり、その動きに呼応したCI の理念と構造はさらに進歩を遂げていきました。日本国内では70年代の半ばに初めてマツダのCI が導入され、80年代になるとバブル経済の影響を受けたCI ブームが起り、一般にも広く知られるようになりました。その後1990年代 にかけ様々な企業がCI を導入し、2000年 頃を境に登場した新しい戦略概念「ブランディング」がその役割を引き継ぐ形で現在に至っています。

“最も強いものが、
生き残るわけではない。
最も賢いものが、
生き残るわけでもない。
唯一生き残るのは、
環境の変化に
適応できるものだ。”
チャールズ・ダーウィン
企業や様々な組織、集団は、社会に価値を提供することでその対価を糧として成長を続けています。社会からの糧、水分と栄養を摂取することで成長を遂げている一つの生命体といえます。しかし刻々と変化を遂げる社会が何を求めているかを察知しない社会への価値提供は、必然的にその対価の糧は少なくなり、生命体としての存続が困難になります。時間の流れは留まることなく、常に変容を続ける社会に対応できる企業のみが成長を遂げていきます。企業は社会での自らの役割を見極め、自己の軌道修正を続け、社会の求める価値の提供を重ねていくこと、そしてそれをメッセージとして発信しつづけることで成長の継続を可能にします。"最も強いものが生き残るわけではない。最も賢いものが生き残るわけでもない。唯一生き残るのは環境の変化に適応できるものだけである" とはチャールズ・ダーウィンの言葉です。

企業の価値の基準はかつて利益を生み出す工場、土地、設備、などの有形資産によって計られてきました。しかし特許権や特殊な技術力、情報網、知名度といった知的企業資産−無形資産の割合と質とが、その企業の価値に大きな影響を及ぼす時代になって来ています。欧米ではすでに無形資産の質と量が、株主の企業に対する厳しい評価を下す判断材料となっています。欧米では株主の力は強固なもので、経営に強い影響をもたらし、日本企業でも特に世襲を続けて来た世襲同族会社は株主との関係の見直しを迫られています。国内企業もHOYA、オリックス、ドンキホーテ、ファナック、花王など外国人株主の割合が 50%前後を占めており、外国人の投資は増加し続けています。グローバルなブランド開発企業である英国のインターブランド社によると、 企業価値は有形、無形資産が同じ割合であった 1970年代に比較すると、1990年代には有形資産25%-無形資産75%となり、2010年代には有形資産20%-無形資産80%に推移しています。アメリカのS&P500構成企業の時価総額のうち、無形資産が生んだ価値の比率は95年は68%、05年は80%、そして2015年は84%に達しています。日本国内でも内閣府の発表によると、1980年の企業の無形資産投資は6% 前後であったものが2008年には11% 代に伸びています。無形資産の計上方法は複雑で一様ではありませんが、無形資産に含まれる要素は大別していくと、社会でのブランド認知度、特許権・著作権、技術力、顧客データベース、販売契約・販売チャネル、経営者の能力等が考慮されると言われます。そしてその中でも最も大きな比重を占めるのがブランドの認知度、つまり社会への企業の継続する価値の提供とその存在意義のアピールの積み重ねという企業努力と投資姿勢なのです。

ブランド戦略はすでに企業と消費者の間を取り持つ重要な手段の一つであり、広告やマーケティングの範疇を越えた経営戦略になりつつあります。ブランドの育成強化は企業の成長に多大な影響を及ぼす大切な要素となっているのです。

   
brand logic
SIGNUM VISUAL CONCEPTS, INC.